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小泉 健治; 小沢 正基; 富樫 昭夫
PNC TN8410 93-006, 38 Pages, 1992/12
Purexプロセスの抽出工程において、白金族はクラッド発生の原因と考えられている他、一部のRuはU及びPuとともに抽出される。一方、白金族は希少金属であるため、これらを溶解液及び濃縮高レベル廃液(以下、HLLWという)から除去・回収することは、再処理プロセスに有効である。白金族元素等の除去・回収技術の確立を目的として、前報では各白金族の析出開始電位と硝酸濃度、電極材料の関係、ならびにPd及びRuの最適析出電位の存在などを明らかにした。本報では、最適析出電位に与える共存イオンの影響及び析出速度に与える共存イオン及び液温の影響などを検討した。ガラス製電解セル200mlに、対照電極として白金線、参照電極に飽和カロメルを用いて電解装置とした。作用電極はTi及びTaとし、単味白金族を含む硝酸溶液及びこれらのU共存溶液を用いた。ポテンシャルスイープ法により、電気化学的挙動の把握を行った。本試験より、以下の結果を得た。1)白金族元素の析出速度には、電位依存性が認められる。2)Pd及びRuは、Uが共存した場合も最適析出電位は存在する。3)析出速度は、Uの共存により低下する。4)析出初期では、電極材料によって析出速度に与える液温の効果が異なる。5)析出後期では、電極材料による違いは無くなり、液温を上げることにより析出速度は増加する傾向がある。
小泉 健治; 小沢 正基; 河田 東海夫
PNC TN8410 92-153, 16 Pages, 1992/05
ピューレックスプロセスの抽出工程において悪影響を及ぼす白金族元素等の溶解液及び濃縮高レベル廃液からの分離回収技術の確立のため、硝酸溶液中の白金族元素(Pd、Ru、Rh)の基礎的な電気化学的挙動を明らかにする。ガラス製電解セル500mLに、対照電極として白金線、参照電極に飽和カロメルを用いて電解装置とした。作用電極はPt、Ti、Ta、SUS及びグラッシーカーボン(GC)とし、電解基礎液は単味白金族溶液、模擬濃縮高レベル廃液及びこれらのU共存溶液を用いた。析出電位の把握には、ポテンシャルスイープ法を用いた。また、この結果を基に長時間電解を行い、模擬濃縮高レベル廃液からの白金族元素の回収率を検討した。本試験より、以下の結果を得た。(1)析出開始電位は、硝酸濃度により過電圧を受けるが、電極材料及びウランイオンの影響は受けない。(2)パラジウム及びルテニウムには、最適析出電位が存在する。(3)最適析出電位は、硝酸濃度の影響を受けない。(4)析出速度は、電極材料及び硝酸濃度によって異なる。(5)適切な分極電位の設定によりPd及びAgの選択的な回収が可能である。(6)Uの共存によってRh及びRuの回収率は低下するが、析出特性に変化はない。各白金族元素には、それぞれ適切な分極電位(最適析出電位)が存在することが判明した。また、回収試験よりPdは高濃度硝酸条件(3.0Mほど度)でも十分回収が可能であることが分かった。
仲吉 彬; 北脇 慎一; 小藤 博英; 坂村 義治*; 村上 毅*; 宇留賀 和義*; 安藤 秀一*
no journal, ,
燃料デブリ処置への乾式再処理法の適用検討時に、電解還元中の副生成物であるLZOが工程に影響する可能性があることが示唆されている。LZO自体は電解還元されないため、燃料デブリの表面を覆い、電解還元を阻害する可能性があることから、電解還元時のLZOの影響を調査した。また、LZOが次工程の電解精製槽に移行した際の影響を検討した。結果、実プロセス条件ではLZOが電解還元を完全に阻害する可能性は低いこと、また電解精製槽にLZOが移行するとUCl3等を酸化物として沈殿させることが示された。
坂村 義治*; 宇留賀 和義*; 安藤 秀一*; 北脇 慎一; 仲吉 彬; 小藤 博英
no journal, ,
福島第一原子力発電所の事故で生成した燃料デブリの主成分は(U,Zr)O固溶体と考えられており、生成過程によりU/Zr比が部位によって異なること、燃料組成や燃焼度に応じたPuやFP等を含んでいることが想定される。本研究の目的は、金属電解法乾式再処理技術の燃料デブリへの適用性を検討するための基礎データを取得することである。電解還元技術によってUOやMOXは容易に金属に還元されることが実証されており、同様に燃料デブリを金属に還元できれば適用性が高いと言える。そこで、燃料デブリの化学的性質に影響が大きいU/Zr比をパラメータとして、模擬燃料デブリ(U,Pu,Zr)Oの電解還元試験を実施した。
北辻 章浩; 音部 治幹; 木原 壯林*
no journal, ,
弱酸性溶液中のUの電解酸化還元について調べた。U(VI)は可逆的にU(V)に還元され、還元生成したU(V)は酸溶液中では不均化反応しU(IV)とU(VI)が生成する。pH 2.1までの酸溶液中では、酸濃度が低い程不均化反応速度が遅くなる。より酸性度が低い溶液で、U(V)が数分間の誘導期間の後、急激に還元される現象を観察した。水晶振動子質量天秤法により電極表面への還元生成物の吸着を調べたところ、U(V)の還元の加速は電極への還元生成物の吸着と同期していた。U(IV)への電解還元により黒色微粒子の生成が電極表面及びバルク溶液中で観察された。この微粒子は約10nmの粒径をもつ。コロイド粒子を熟成した後ろ過し、X線回折により分析したところ、U(IV)の酸化物である蛍石型UOと同定した。これらの結果は、U(IV)凝集体はU(V)の電解還元と不均化反応において触媒として作用することを示している。U(IV)に代えてZr(IV)コロイド粒子を共存させた溶液中では、U(V)の還元速度の増大が観測された。
北辻 章浩; 大内 和希; 音部 治幹; 木原 壯林*
no journal, ,
中性から酸性溶液中でのネプツニウムの電解還元挙動を調べた。pH3.8のNp(V)溶液を用いて、サイクリックボルタンメトリー測定したところ、Np(V)が還元され、還元生成物の電極上への析出が観測された。また、析出物の溶出反応に起因する酸化電流ピークも観測した。定電位差で一定時間前電解した後、ストリッピングボルタンメトリー測定したところ、観測される陽極溶出反応の電気量は、前電解時間によらずほぼ一定になった。また、Np(V)濃度を1から5mMの間で変化させても、溶出電流ピークの電気量に大きな変化は観察されなかった。この様な電解析出量飽和はUの還元析出では観測されない。U(V)とNp(V)の還元凝集反応の違いについて考察した。
北辻 章浩; 大内 和希; 音部 治幹
no journal, ,
これまでにU(V)の電解還元に関し、U(IV)コロイドの存在下ではU(V)の還元速度が増大し、還元生成物であるU(IV)のコロイドが成長する、U(V)の自触媒還元反応について報告してきた。U以外の金属の類似化学種が同様な触媒作用を示す可能性を調べるため、U(IV)の類似化学種としてZr(IV)を共存させた溶液条件でのU(V)の還元を調べた。溶液中にZr(IV)を共存させ、金電極を用いて定電位差電解すると、電解初期のU(VI)からU(V)への還元電流に、U(V)の還元電流が上乗せされ、電解初期においてもU(IV)まで還元されZr(IV)が触媒作用を示すことが確認できた。この様なZr(IV)による触媒作用の大きさは、Zr(IV)溶液の調製方法に依存すること、ZrOなどの酸化物微粒子を共存させた場合には観測されないことなどを明らかにした。ZrはIV価の安定性が大きく、本実験条件下では原子価変化がないと考えられる。このため、U(V)の自触媒還元において、U(IV)水酸化物コロイド自身は電子授受に関与せず、反応場として触媒作用を与えると考えられる。
坂村 義治*; 飯塚 政利*; 小藤 博英
no journal, ,
乾式再処理技術開発の一環として実用的な酸化物燃料の電解還元装置を開発している。陰極で析出するリチウム金属を効率的に利用するために、陰極の周囲にシュラウドを配置して電解を行い、約100グラムのUOを金属に還元した試験の詳細を報告する。
多田 康平; 小藤 博英; 村上 毅*
no journal, ,
既存の乾式再処理に比べて大幅に除染性能が向上した革新的なMA回収方法として、液体Ga電極を用いた手法を平成28年度から検討している。平成2830年度に実施した各試験において、液体Gaを用いた処理プロセスは、従来の液体Cdを用いた処理プロセスよりも優れたAn/RE分離性能を示し、有効性の高い処理プロセスであることを立証した。令和2年度では、液体Ga電極を利用した処理プロセスの有効性を実証するため、模擬使用済MOX燃料(RE, Am含有MOX)を出発物質として、電解還元による金属への転換試験、液体Ga電極へのU, Puの回収試験を連続して実施した。得られる試料のSEM/EDX分析や試験時の電位変化などから、ほぼ試料が還元されている可能性が高いことが明らかとなった。また、精製試験時の電位の挙動から液体Ga中へU及びPuが主に回収されていることを確認した。これらの結果から、液体Ga電極を利用した処理プロセスが有効であることが明らかとなった。
大内 和希; 松村 大樹; 辻 卓也; 小林 徹; 音部 治幹; 北辻 章浩
no journal, ,
電解析出したウラン(U)化合物をX線吸収微細構造(XAFS)及び電気化学インピーダンスにより分析した。U析出物中間体のXAFSスペクトルはU(IV)水酸化物と同定でき、電極表面上に形成したU析出物のインピーダンススペクトルの経時変化から、時間が経過すると抵抗値が大きくなることが分かった。以上より、電解析出したU化合物は、中間体としてU(IV)水酸化物を形成し、電気的な抵抗が大きい酸化物へ状態変化することがわかった。
坂村 義治*; 飯塚 政利*; 小藤 博英
no journal, ,
乾式再処理における電解還元処理の陽極材料としてはこれまでPtが使用されてきたが、耐食性の観点からNi-Feの酸化物が有望であるが、機械的強度や導電性が低いことが課題となっている。本研究では既にFe-Niの表面を酸化させることにより、酸素発生電極として使用可能であることを電解実験により確認しており、本報では種々の条件でNiを陽極として用いた実験によりその適用性を評価した結果を報告する。
坂村 義治*; 飯塚 政利*; 小藤 博英
no journal, ,
酸化物使用済燃料を乾式再処理に適用するための電解還元処理において、従来使用されていた白金等の電極には、耐食性に関する大きな課題があった。本研究では、貴金属電極に代わり、Fe-Ni金属表面を酸化させることによりOガス発生電極として機能させることができることに着目して、その機能を試験により評価している。これまでの研究で酸素発生電極としての有効性が示されており、本報にてその研究成果を発表する。
坂村 義治*; 村上 毅*; 飯塚 政利*; 小藤 博英
no journal, ,
電解還元においてLiCl-LiO溶融塩中で利用できるOガス発生陽極材料を開発するための試験として、650CのLiCl-LiO溶融塩中で、ステンレス製の陰極バスケットにUOを100.93g装荷し、Ni金属板を陽極として10Aで7.5hの定電流電解を行った。その結果、Ni陽極ではOガスが安定して発生し、UOは金属Uに還元されたことから、Ni電極の有用性が示された。